この度、介護保険による通所リハビリテーションを行う施設として、リハビリ新棟が完成しました。
私は、約32年前に徳島に帰り、大学病院での2年間の勤務の後、生まれ育った鳴門市大津町で、吉田整形外科を開設しました。鳴門に帰った当初には病院を開いて、お金ができたら、老人や子供が集えるコミュニティーサロンや、ゲートボール場等を作って開放し、社会貢献をしたいと考えていました。近くに家業の農地があるのでそれが使えるかと考えてのことでしたが、医療でそれほどお金儲けができるわけもなく、また、農地の転用規制等もあり、早期にあきらめました。
ただ、整形外科医療をする中で、患者さんの高齢化とともに、転倒による骨折、病後の回復が不十分でなことによる寝たきり、老人世帯の増加による通院困難者の増加等、新たな問題を見るにつけて、私どもでできることがないかと考えておりました。しかし、医学の研修や医師会活動に追われ、またコロナ禍もあり、年も重ねて70歳を超えて、正直、病院を閉じることを考える状況となっていましたが、他県で働いておりました長男(理学療法士)が、一緒にやってもよいとのことで、この度の新棟建築に至った次第です。将来的には、リハビリに特化した医院または介護施設を目指したいとも思っていますが、当面、私の体力、知力の続く限りは現在の整形外科医療を継続していく所存です。
幸い、多少の費用は掛かりましたが、満足のいく施設ができあがり、理学療法士5人を含むスタッフもそろえる事ができました。
今後は、整形外科医院らしく、個人個人の病気やけがに対応したリハビリを提供し、各人が一日でも長くが独立して生活が送れるように、少しでも快適な生活が続けられるように、また、一人でも寝たきりの方が減るように、手助けができればと考えております。ご指導、ご鞭撻をよろしくお願いいたします。 令和7年8月5日 院長 吉田成仁